1)子どもたちが、健やかに、安心して安定的に学べる教育環境を整えること
2)若者が、将来に希望を持てるよう、技術やスキルを習得する環境を築くこと
3)伝統文化を継承・発展の輪を広げていくこと
4)木を植え、森を守り、山村の生活向上を目指すこと
南シャン州交流会では、ミャンマー連邦にある南シャン州の小学校、
僧院と協力して、地域の子どもや若者たちへの支援活動を行っています。
栄養食の提供
ミャンマーの小学校は給食制ではありません。みんな家でお弁当をつくってもらっています。しかし貧しさゆえにお弁当を持ってこられない生徒や、単品のおかずしか用意できない生徒がたくさんいます。
育ち盛りの子供たちが健やかで元気に勉強ができるよう、定期的に栄養価の高い食事を提供しています(活動終了)。
文房具支援
町の小学校と比べて、農家の子供たちが通う小学校は貧しい家庭の生徒が多く、ノート1冊、鉛筆1本にも事欠く状況です。
そこで南シャン州交流会ではすぐにできる支援として、子どもたちへの文房具支援を始めました。
小学校の校長先生をはじめ各先生方のご協力のもと、各学年で必要な文具をリストアップしていただき、毎年全校生徒(約70~150名分)の文房具送呈を実現させます。
仏教国ミャンマーでは、僧院が村の中心。特に人望の厚いお坊さんがいらっしゃる僧院なら、まわりの人たちも協力的。村人目線の支援と相互扶助の輪が広がりやすい環境が整っています。
南シャン州交流会では、地域発展に強い意欲を持ち、地域で強いリーダーシップを発揮されている僧院のお坊さんを中心に、僧院の支持者である村人たちと共に、地域で本当に求められている支援を決めていただいています。
お坊さんがリーダーシップを発揮していただくことで、村人たちとの団結力が高まり、自分たちのコミュニティの問題として意識し、積極的に活動に関わってくれます。
結果、海外からの援助に頼るだけではない、自発的、継続的な活動が可能となります。
ミャンマーは失業率が高い国です。学校を卒業してもすぐに仕事を見つけられる人は稀で、地方などでは貧しさゆえに仕方なく軍に入隊する若者も少なくありません。
そんな若者たちに少しでも就業の機会を増やせるよう、地域のニーズに合った職業訓練を地域の信望を集めている僧院が中心となって行っています。
敬虔な仏教徒の国ミャンマーでは、村の活動の中心となり、また多くの信頼を集めている団体は僧院です。
社会福祉を政府に頼れないミャンマーでは、お坊さんは頼られる存在です。
村人たちから聞こえてくる様々な問題や要望にいつも耳を傾けています。
だから人々の本当のニーズを村人目線で捉え、活動するために僧院が指導的な役割を果たせることがミャンマーでは大きなメリットになるのです。
僧院では、地域の人望が厚いお坊さんが中心となりパソコン2台を購入、需要の高いオフィスソフトやタイピングの学習を既に始めていました。
南シャン州交流会では、お坊さんや村人たちと技術訓練や文化活動のニーズについて話し合い、今後の活動を考えて行きます。
ミャンマーでは仏教に関わる様々な行事(冠婚葬祭)の際には、伝統音楽を演奏する機会が多々あります。
しかし貧しい地方では音楽の勉強ができる余裕を持てる者が少なく、また演奏できる者が大変少なくなっており、伝統文化の継承が難しくなっています。
そのため本来は行事の際に演奏家が奏でるべき音楽をテープで流さざるを得ない状況です。
南シャン州交流会では僧院と協力して伝統音楽を学べる機会を提供し、文化継承のための支援を始めました。また、演奏技術を学ぶことで、若者が地方で職を得る機会を増やすことができます。
既に僧院内にスペースを設け、たった1台ですがエレクトーンを用意して先生を迎え、教室は始まっています。現在数人の若者が熱心に学んでいます。(2014年12月現在停止中)
私たちは現在、南シャン州のカロー周辺という1つの地域に対象を絞って活動しています。
始めから活動を大きくしようとしても、それが長続きしなければかえって現地の迷惑になってしまうことでしょう。
継続的な支援サイクルがしっかりと根を下ろす時まで、まずは途切れること無く続けられる範囲での支援活動から始めています。